お知らせ

茶 岡野園

茶は、日常のなかの非日常であり、非日常のなかの日常です。昔から私たちの生活に根差しながら、日常のなかに句読点をつけるような存在として親しまれてきました。香りに自然と心がやわらぎ、口にするとからだに優しく染みていく。ゆっくりと時間がひろがり、鳥の声や草木の移り変わりにふと気づいたりします。一方で、茶は禅とともに日本に伝わった歴史を持ちます。茶を通して、日々の営みのもつ美しさは新たな輪郭をもって描き出されてきました。
茶席でも好まれる仙厓の「□△〇」は、万物や宇宙・悟りをあらわすそうです。世代も国も越えて通じるこの禅画をもとにしたロゴデザインには、茶によって広くひとの心が通うようにという願いを込めています。茶 岡野園は昭和二十八年の創業以来、埼玉名産の狭山茶と茶道具の専門店として、親子三代にわたって営んでまいりました。これからも、ひとに、日々に、寄り添う茶をお届けいたします。

茶のこと

狭山茶

狭山茶がつくられる埼玉県西部は主要な茶産地のなかでも北限近くに位置するため、新芽は寒さに耐えながらじっくり生長します。そのため小ぶりで肉厚な葉には、甘みがぎゅっと濃縮され、滋味深い味わいが特長です。さらに「狭山火入れ」とよばれる強い火入れを仕上げにおこなうことで、より豊かな味わいを生み出しています。 茶 岡野園では、減農薬有機肥料で土づくりから大切に育てた所沢市三ヶ島産の狭山茶を契約茶園から直接仕入れています。

ほうじ茶

昔ながらの焙煎機をつかって直火製法で仕上げた香り高く甘みのあるほうじ茶です。炒りたての香りをお届けするため作り置きはせず、少しずつ丁寧に焙煎しています。焙煎日は炒りたてをその場でお詰めします。
〈自家焙煎ほうじ茶〉
創業当時からの製法を守り、さっぱり仕上げた定番のほうじ茶
〈かさねほうじ茶〉
狭山産茎茶を二度焙煎し、甘みとコクを引き出した深炒りほうじ茶

抹茶入り玄米茶

京都宇治「角與園」の抹茶と芳ばしい国産玄米とを、厳選した茶葉に合わせました。年代物の天秤ばかりや箕で、初代から受け継ぐ調合をもとに当店で手造りしています。茶の湯にもつかわれる抹茶をふんだんにつかった、風味の豊かさが自慢です。空気に触れると段々と色は薄くなりますが、それは保存料や着色料を一切使っていない証し。玄米の芳ばしさと抹茶の鮮やかな翡翠色がもたらす、ほっと心やわらぐどこかなつかしい味わいをお愉しみください。

贈りもの

茶は、摘んでもすぐにまた新芽を出すため「芽出度い(めでたい)」とされ、お祝いごとや季節のごあいさつ等さまざまな贈りものの場面で昔から慶ばれてきました。定番の狭山茶や手造りのほうじ茶・玄米茶は、詰め合わせやドリップバッグなど、贈る方のライフスタイルにあわせてお選びいただけます。

淹れかた

茶を淹れることは「心の調律」だと私たちは思っています。一点の滴に集中していくと、心がすっと静まり、ゆとりが生まれ、フラットな自分にもどる瞬間が訪れます。茶の滴をただ待つことで、心の音律は整っていきます。
だれかを想って淹れることも大切です。家族、友達、仕事仲間。「わたし」のため、も良いと思います。だれかを想うと、美味しく淹れようと意識が変わります。意識が変わると、手元が丁寧になります。丁寧に淹れると、味わいが深くなります。そして、一服の茶は癒しをもたらします。
丁寧に淹れること❘。それは、目の前の大切なひとを癒し、同時に淹れるわたしをも癒す力があります。


店舗案内

茶 岡野園は現代の町のお茶屋です。

〈量り売り〉
茶は鮮度が大切です。狭山茶は手と目で鮮度のよい状態を
確かめ、ご注文を受けてから目の前で量り売りします。
〈喫茶〉
茶房では埼玉の名水「日本水」で淹れるさまざまな茶を
お愉しみいただけます。夏季限定のかき氷も人気です。
〈茶の湯〉
茶室にてお茶会や講習会、表千家茶道教室を開いています。
各種茶道具も取り揃えています。ご相談もお気軽にどうぞ。
▼ちょっと茶道具屋

茶 岡野園 狭山茶・茶道具・茶房 ▼map
〒三三七〇〇五一 埼玉県さいたま市見沼区東大宮四ノ七ノ七
電話・ファックス:〇四八 六六五 二一〇〇
定休日:木曜日(不定休あり)
営業時間:午前一〇時から午後七時(茶房 午後六時半)

アクセス
電車:宇都宮線東大宮駅西口より徒歩二分
車:駐車場一台あり(ご利用時はお声がけください)